ピラティスの「ハンドレッド」というエクササイズはマットピラティスでよく使われる基本的なピラティスエクササイズの一つです。
ハンドレッドはピラティスの中でも多く使用されるエクササイズの1つですが、初めて挑戦する方には、首が痛くなる、正しいやり方がわからないといった問題が起こるかもしれません。
そこで、この記事では、ピラティスのハンドレッドの効果ややり方について、分かりやすく解説します。
また、首が痛くなってしまった時の対処法についても紹介するので、安心して挑戦してみてください。
初心者向けの簡単なエクササイズとされがちですが、実際問題運動不足の人やピラティス初心者にとっては難しいエクササイズですので、いきなりできなくても安心してください。
ピラティスのハンドレッドの効果
ピラティスのハンドレッドは、ピラティスの基本的なエクササイズの1つで、腹筋や肩甲骨周りの筋肉の強化、呼吸の改善などの効果があります。
特にマットピラティスのグループレッスンではよく行われる種目です。
以下に、ピラティスのハンドレッドがもたらす主な効果を紹介します。
・腹筋の強化
ハンドレッドでは、腕と足を交互に上げ下げする動作を行うため、腹筋が強制的に使われます。
また、頭を上げた体勢(カールアップ)を維持するので腹筋の上部も鍛えられます。
後述しますが、この時に腹筋が弱いと首の筋肉で頭を維持しようとしますので首が痛くなります。
ハンドレッドを継続的に行うことで、腹筋が強化され、腹部の引き締めや体幹強化につながります。
・姿勢の改善
ハンドレッドでは、腹筋だけでなく肩甲骨周りの筋肉も同時に使われます。
これにより、姿勢改善の効果も得られます。
・血液循環の促進
ハンドレッドでは、腕を振る動作が含まれています。
全身の運動になりますので、末梢まで血液の循環を促せます。
また、かなり呼吸も強く行いますのでより循環を促します。
・呼吸の改善
ピラティスでは、呼吸が重要な役割を果たしています。
ハンドレッドでは、呼吸に合わせて動作を行うため、呼吸の改善にもつながります。
ピラティスでは深い呼吸を促すようなストレッチが多いですが、このハンドレッドは呼吸の回数を多く行うことで特に吐く筋力を鍛える効果があります。
・腰痛の改善
ハンドレッドを正しく行うことで、腹筋が強化されて呼吸が改善されます。
その結果として、腰痛の改善効果が期待できます。
腰痛の場合は腹筋群が上手く働いていない場合が多く、呼吸も浅くなっています。
ハンドレッドに限らず、ロールアップなどの腹筋を鍛え背骨をコントロールするピラティスエクササイズをマスターすることで、腰痛の改善効果が期待できます。
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ピラティスのハンドレッドのやり方
ピラティスのハンドレッドは、以下の手順で行います。
・仰向けに寝ます
・両足を股関節90度、膝90度に曲げて上げます
・頭を持ち上げます(カールアップのポジション)
・手を頭から離し、身体の横に置きます
これが基本姿勢になります。
・手を小刻みに動かしながら呼吸を繰り返します
・目安は5秒かけて息を吸って、5秒かけて息を吐きます
・目安の回数は100回なのでハンドレッドという名前です(実際に100回はきついのでもっと少ない回数で始めます)
ピラティスのやり方には原則がある
ハンドレッドに限らず、ピラティスのエクササイズ共通の原則というものがあります。
これがピラティスのやり方の根本になります。
ピラティスの原理と原則は種類がいくつかありますが、代表的なものが「呼吸」「コントロール」「正確性」などです。
まずは動きを正確に行う必要があります。
ピラティスで効果が出ない場合の多くは正確に行えていません。
正確に行えない原因が、コントロールが出来ていないことになります。
背骨のコントロール、骨盤のコントロールなどは非常にイメージがしにくいです。
細かい筋肉の動きを覚えることで、ピラティスエクササイズを正確に行うことが出来るようになります。
その結果、狙った効果が得られるようになります。
ピラティスのハンドレッドは体幹を鍛える
ピラティスのハンドレッドの主な目的は体幹の強化です。
しかし、体幹を鍛えるエクササイズは、多岐にわたります。
以下に、ピラティスのハンドレッド以外でも、体幹を鍛える代表的なエクササイズをいくつか紹介します。
・プランク
うつ伏せになり、肘を90度に曲げ、前腕とつま先を地面につけます。
身体をまっすぐに保ち、腰を落とさないように、体幹を使って30秒から1分程度、静止します。
・サイドプランク
横向きになり、片方の腕を床につけ、肘を90度に曲げます。
片方の足をもう一方の足の前に重ね、身体をまっすぐに保ちます。
腰を落とさないように、体幹を使って30秒から1分程度、静止します。
反対側でも同様に行います。
・クランチ
仰向けに寝て、膝を曲げます。
両手を首の後ろに置き、上体を持ち上げます。
お腹の筋肉を意識して、10回程度を繰り返します。
・レッグレイズ
仰向けに寝て、両手を体の横に置きます。
両脚を上げ、直角に曲げます。腹筋を使って、ゆっくりと下ろします。
以上のエクササイズは、体幹を鍛えるための代表的なものですが、それ以外にも様々な種類があります。
重要なのは、正しい姿勢を保ち、狙った筋肉を使って動作を行うことです。
また、怪我をしないように、自分の体力や体調に合ったレベルのエクササイズを選ぶことも重要です。
特に男性では、自分の能力以上の種目を選択しがちですので、自分に合った種目や強度を選択することが効果を出すためには重要です。
ピラティスのハンドレッドで首が痛いのはなぜ?
ピラティスのハンドレッドを行う際に首が痛くなる原因は、以下のようなものが考えられます。
・首の筋肉が弱い
ハンドレッドのポーズを維持するために、首の筋肉が十分に強くない場合、首が痛くなることがあります。
特に日本人女性の場合は首が細い人が多いので、痩せ型の日本人女性ではハンドレッドで首が痛くなることが多いです。
・首の位置が正しくない
ハンドレッドを行う際、首を前方に突き出すなど、首の位置が正しくないと首に負担がかかり、痛みが生じることがあります。
ただし、この首の位置が正しくない原因が、先ほどの首の筋肉が弱いことにある場合が多いです。
・姿勢が悪い
ハンドレッドを行う際、上半身が前かがみになっていたり、胸を張りすぎていたりする場合、首に負担がかかり、痛みが生じることがあります。
これに関しても同様に、そもそも首の筋肉が弱いことが多いでしょう。
・腹筋の筋力が弱い
ハンドレッドは腹筋の筋力を鍛えるエクササイズですが、腹筋が弱すぎると頭を維持することができず、その結果首の筋肉を過剰に使いがちです。
首の筋肉が弱い前に、そもそも腹筋が弱すぎると首に頼りがちになって上手くハンドレッドができません。
首が痛くなった場合は、以下の対処法を試してみることができます。
・頭を上げずに行う
頭を上げないで、ハンドレッドを行うのが確実に首が痛くならない方法です。
ただし、これは強度を下げていますので腹筋の強化の効果は下がります。
これは筋力が弱すぎてハンドレッドの正しい形ができない場合の現実的な方法です。
頭を上げずにハンドレッドを行い、筋力が付いてきたら頭を上げる本来の形に再チャレンジしていきます。
・回数を減らす
これも同様に強度を下げる方法です。
最初の数回は首が痛くないが、徐々に首が痛くなるというのはよくあるパターンです。
この場合も、強度が高過ぎますので回数を減らして強度を下げます。
筋力が付いてきたら、徐々に回数を増やしていきます。
・先に整体などで身体を緩める
胸の筋肉や背中の筋肉が硬すぎる、背骨の動きが悪いなどの状態であれば先に整体をすることでよくなることは多いです。
整体ができなくても、ストレッチポールに寝たりストレッチをすることで似たような効果は得られます。
ピラティスのハンドレッドまとめ
ピラティスのハンドレッドについて紹介しました。
ピラティスのハンドレッドはピラティスの基本的なエクササイズです。
しかし、間違ったやり方をしてしまうと首が痛くなったり上手く効果が出なかったりしてしまいます。
まずは正しい姿勢でやること、正しい負荷のかけ方でエクササイズを行うことが大切です。
また、仮にハンドレッドが上手く出来ないなら無理にハンドレッドにこだわる必要もありません。
同じように体幹を鍛えるエクササイズはピラティスはまだ他にもあります。
ハンドレッドは上手く出来ればウォーミングアップには最適なエクササイズですので、出来るならぜひ習得したいピラティスエクササイズです。
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