ストレートバックとは、背骨の自然なS字カーブが少なく背中がまっすぐに見える姿勢の特徴です。
ストレートバック症候群と呼ばれることもありますが、正式な医学用語ではなく病気というよりも姿勢の状態として考える方が自然です。
ピラティスでは、ストレートバックに近い状態をフラットバック姿勢として考えることがあります。
胸椎、骨盤、股関節の動きが少なくなると、背骨のカーブを作りにくくなり腰や背中への負担が増える可能性があります。
この記事では、ストレートバックは生まれつきなのか、ストレッチは有効なのか、ピラティスではどのように改善を目指すのかを解説します。
ストレートバックとは?生まれつき?
ストレートバックとは、背骨が通常よりも直線的に見える状態を指します。
正常な背骨は、生理的湾曲という適度なS字カーブがあります。
しかし、この適度なS字が少なく、真っすぐに見える状態をストレートバック症候群と言います。
ストレートバックは、俗称であり正式な医学用語ではありません。
その為、病気というよりも姿勢の特徴として考える方が自然です。
病院で「ストレートバック症候群を治してください」と相談しても、医学的な病名として扱われるとは限りません。
ストレートバックと似た表現で、フラットバック姿勢があります。
ピラティスでは、このフラットバック姿勢の方がよく使われます。
似たような意味で使われますが、厳密には違います。
ストレートバックは、主に背骨の胸の部分である胸椎がストレートになっていることを指して言います。
胸椎には肋骨が付いています。
これに対して、フラットバック姿勢は主に腰椎(腰の部分の背骨)のことを指して言います。
フラットバック姿勢の結果、猫背になって肩や首に影響が出たり、腰に負担を感じやすくなることがあります。
ただ、どちらも医学用語ではなく厳密な定義がある訳ではありません。
あくまでも、よく使われる程度の認識でよいと思います。
フラットバックもストレートバックも、基本的には生まれつきの病気というより、後天的な姿勢のクセとして見られることが多いです。
生まれつきと思うくらい、小さい頃からストレートバックという人もいますが、発達過程での運動量、視力の問題、座り方、身体の使い方など、さまざまな要因が関係している可能性があります。
先天的な要因としては側弯症などもありますが、見た目だけで判断するのは避けた方がよいでしょう。
肋骨の形状などには個人差がありますが、一般的には長時間の座り姿勢や運動不足による柔軟性低下、視力が合わずにのぞき込むような姿勢など、後天的な要因の影響が大きいと考えられます。
ストレートバックとフラットバックの違い
ストレートバックとフラットバックは、どちらも背骨のカーブが少ない姿勢を指す言葉として使われます。
ストレートバックは、主に胸椎の後弯が少なく背中がまっすぐに見える状態を指して使われることが多いです。
一方で、フラットバックは、腰椎の前弯が少なく、腰の反りが少ない姿勢を指して使われることがあります。
ただし、どちらも厳密な医学用語ではなく、使う人や分野によって意味が少し変わることがあります。
ピラティスでは、ストレートバックに近い姿勢をフラットバック姿勢として扱うことがあります。
胸椎の動き、骨盤の前後傾、股関節の動きが少なくなると、背骨のカーブを作りにくくなります。
そのため、ストレートバックやフラットバックを考えるときは、背中だけでなく、骨盤や股関節の動きも合わせて確認する必要があります。
ストレートバックの改善に必要なストレッチ
ストレートバックは、どのように改善すればいいのでしょうか?
具体的に言うと、長時間のデスクワークやスマートフォンの過使用、運動不足などが原因となります。
その為、根本改善には座る時間を減らすことやスマートフォンの使用時間を制限することなどが必要です。
ストレッチをして一時的に良くなっても、それ以上に座り過ぎれば元に戻る力の方が強くて改善されません。
ただし、ストレッチ自体は有効です。
特に効果的なのが、ハムストリングスなどの股関節周囲の筋肉のストレッチです。
胸椎(胸の背骨)の話なので股関節は関係なさそうですが、実際には影響が強いです。
まず、もも裏のハムストリングスが硬ければ骨盤は後傾します。
そうなると、背骨全体が下に引っ張られるような力が働きますので、その結果としてストレートバックになります。
ストレートバックの治し方で大切なこと

ストレートバックは、背骨の正しいカーブが失われ、背骨が全体的にまっすぐに見える姿勢です。
これに対して治療をしたいという方も多いと思いますが、正確には「治療」という表現はあまり適切ではありません。
そもそも、ストレートバックは病気ではなく姿勢不良として考えられることが多いです。
その為、病院で薬を飲んだり何らかの処置をしてすぐによくなるものではなく、基本的には運動や整体などで身体の柔軟性や筋力を向上させることが必要です。
ストレートバックになっている場合は、筋肉のアンバランスがあることが多いです。
どこかの筋肉が硬すぎたり、どこかの筋肉が上手く働いていないなどの状態になっています。
硬すぎる筋肉のストレッチや、うまく動いていない筋肉の再教育を行うことで、ストレートバックのような姿勢を改善しやすくなります。
このような姿勢不良の改善には、ピラティスがおすすめです。
特にマシンピラティスであれば、普段使えていない筋肉に刺激を入れやすいので、ストレートバックのような姿勢の改善を目指す上でも取り入れやすいです。
ラダーバレルというマシンを使えば、ストレートバックに対して胸椎の自然な湾曲を取り戻しやすい状態を作ることができます。
ストレートバックの改善にピラティスが向いている理由

ストレートバックは、背骨の湾曲が正常時よりも少なくなっている状態です。
では、この背骨の湾曲を取り戻すためには何が必要なのでしょうか?
ピラティスでは、背骨のコントロールをするエクササイズや、胸椎や腰椎を本来のカーブに近づけるためのエクササイズが多くあります。
まず、背骨の湾曲と言っても大きく分けて、腰部と胸部があります。
正確には、腰椎と胸椎と言います。
腰椎は前弯、胸椎は後弯という状態で、簡単に言えば腰はちょっと反って、胸はちょっと丸まった状態が正常です。
腰が反り過ぎ、胸が丸まり過ぎ、逆に腰が反らなさすぎなど様々な問題の起こり方があります。
特に多い、胸椎が反らない(伸展が出ない)状態に対しては、ピラティスマシンのラダーバレルが効果的です。
ラダーバレルで胸椎を伸展するようなエクササイズをすることで、ストレートバックの改善アプローチとしておすすめです。
下記の写真のようなエクササイズです。

ストレートバックで腰に負担がかかりやすい理由
ストレートバック姿勢は、腰痛と関係することもあります。
ストレートバック姿勢の原因は、長時間のデスクワークやスマートフォン、タブレット端末の使用などが関係することが多く、身体への負担の出方は人によって異なります。
特に、腰や背中に負担を感じる方も多く、ストレートバック症候群と腰痛には関係があると考えられます。
姿勢が悪い場合は、基本的には使い過ぎの部位と使わな過ぎの部位に分かれています。
使い過ぎの部位に関しては、それだけ負荷が強いので痛めやすいということになります。
ストレートバックの場合は、腰に伸張ストレスがかかりやすくなることがあります。
そうなると、腰痛のリスクが上がる可能性があります。
ストレートバックだから必ず腰痛になるというよりは、ストレートバックの場合は同時に腰へのストレスも増えていることが多いため、腰痛につながりやすいと言う方が正確かもしれません。
その為、ストレートバックを改善すれば腰痛も改善されるというよりは、腰痛になりにくい身体のバランスにしていくと、結果として姿勢も良くなるという方が正確かもしれません。
「腰痛を改善したいからその原因のストレートバックを改善したい」というより、ごく普通に腰痛になりにくい身体づくりを目指す中で、自然と姿勢も改善していくという考え方の方が適切だと思います。
痛みやしびれが強い場合、日常生活に支障がある場合は、自己判断せず医療機関で確認することも大切です。
ストレートバックの治し方とピラティスまとめ
この記事では、ストレートバックについて説明しました。
ストレートバックは、生まれつきという訳ではなく、長時間の座り姿勢や運動不足で起こる後天的な原因が主と考えられます。
そのため、ストレッチやピラティスなどの運動を行い、身体の使い方や柔軟性・筋力の改善などのアプローチをすることで、改善が見込めます。
ストレートバック姿勢が続くと、腰痛や肩こりなど、別の問題につながる可能性があります。
ピラティスでは、背骨や骨盤をコントロールしながら動かすエクササイズを行います。
マシンピラティスでは、ラダーバレルなどを使って胸椎の伸展や股関節まわりのストレッチを行いやすくなります。
ストレートバックが気になる方は、ストレッチだけで終わらせるのではなく、胸椎・骨盤・股関節を自分で動かす練習を取り入れることが大切です。
