ピラティスのマシンの1つである、チェアについて紹介します。
チェアは少し難易度が上がりますが、ピラティスで少ない立った状態でのエクササイズが多く出来るのがメリットです。
その為、立ち姿勢の改善や足首の動きの改善、膝のリハビリなどに効果的なマシンと言えます。
また、腹筋の強化にも効果的です。
小さいので自宅で使うこともしやすいですが、その反面危険性も高いので注意が必要なピラティスマシンでもあります。
こちらでは、ピラティスマシンのチェアの使い方や効果などを解説します。
ピラティスマシンのチェアとは?
ピラティスマシンのチェアは、文字通り椅子を改造して作られたのが基になっているピラティスマシンです。
チェアはリフォーマーなどに比べると小型なので、マンションなど家庭でも導入することを目的としていたようです。
チェアはグループレッスンではあまり使われないので馴染みが薄いマシンかもしれません。
チェアは効果的な反面、難易度も高く使い方を間違えれば怪我のリスクも高いのでグループレッスンや初心者には使いにくいマシンです。
しかし、ちゃんと使いこなせば効果は高いのでパーソナルレッスンでは積極的に活用したいピラティスマシンです。
チェアは4本のスプリングで構成され、2本ずつの対になっています。
左右に分けて使う場合もあれば、4本同時に使う場合もあります。
マットピラティスではやりにくい背骨の様々な動きを行えるので、姿勢の改善にも効果的です。
腹筋の強化や、立った姿勢でのバランスの改善など幅広い効果が期待できるマシンです。
ピラティスマシンのチェアのメリット
ピラティスでチェアを活用する主なメリットはこちらです。
・腹筋の強化
立位で行うロールダウンやパイクアップという手で台を押して行うエクササイズで、腹筋を強力に強化できます。
ただし、難易度も強度も高いので先にリフォーマーやタワーなどのエクササイズから始めることをおすすめします。
・立位姿勢の改善
チェアの特徴である立位エクササイズが行えることで、立位姿勢の改善に効果的です。
また、レッグパンプスという立った姿勢でスプリングの負荷に耐えるエクササイズでは、立位バランスの改善に効果的で、転倒予防などの効果も期待できます。
足首のエクササイズでは、捻挫のリハビリなどにも効果的で幅広くトレーニングをすることができます。
チェアで行うランジ動作は、通常の筋トレのランジよりも狙った筋肉を使いやすいので膝の怪我のリハビリにも活用できます。
・背骨の柔軟性の向上
ピラティスでは背骨の動きを様々なバリエーションで行いますが、難しいのが側屈動作(真横に曲げる動作)や回旋動作(ひねりの動作)です。
チェアを使えば、この側屈動作や回旋動作のトレーニングもバリエーション豊富に行えます。
腰痛改善やゴルフや野球などの回旋動作を伴うスポーツのパフォーマンス向上にも効果的です。
ただし、これらのエクササイズは難易度も高く危険性もあるので基本的にはパーソナルレッスンで行うことをおすすめします。
ピラティスマシンのチェアの特徴とは?
ピラティスマシンのチェアの特徴としては、1台で様々なエクササイズが行えることにあります。
リフォーマーも様々なエクササイズが行えますが、リフォーマーとチェアで違うのが姿勢の多さです。
リフォーマーでは、様々なエクササイズができる反面、多くは仰向けで寝た姿勢のエクササイズです。
これは、運動初心者にはおすすめですが、慣れてきたらより様々なバリエーションでエクササイズを行いたいところです。
そこで必要なのがチェアです。
チェアでは立った姿勢や横向き、うつ伏せなど様々な姿勢でエクササイズを行えます。
その他、主なチェアの特徴はこちらです。
・コンパクトで扱いやすい
ピラティスチェアは、コンパクトで取り扱いが容易です。
狭いエリアでも活用できますので、場所を取らずに導入しやすいメリットがあります。
・様々な姿勢の種目ができる
チェアを活用することで、様々な姿勢のエクササイズが行えます。
種目数ではリフォーマーの方が多いかもしれませんが、「目的」「効果」「バリエーション」という意味では、チェアの方が様々な目的で利用できます。
・身体に合わせた調整がしやすい
チェアはスプリングの強度で、エクササイズの難易度が大きく変わります。
また、座面の横にハンドルを付けるかどうか、それを使うかどうかでも難易度を変えられるので調整がしやすいピラティスマシンです。
以上が、ピラティスチェアの主な特徴です。
ただし、スプリングの強度が高いので思わぬ形で動くと危険ですので、取り扱いに注意して使う必要があります。
ピラティスマシンのチェアの使い方・エクササイズ方法
ピラティスマシンのチェアを活用すると、様々なエクササイズができます。
目的も難易度も幅広く利用できます。
主なチェアエクササイズを紹介します。
・立位ロールダウン
立った状態で背骨のコントロールをしつつ、もも裏からふくらはぎにかけての筋肉をストレッチします。
腹筋の筋力を入れた状態で背面のストレッチをすることで、効果的に柔軟性を高めることができます。
・パイクアップ
腹筋や肩回りの筋肉など、普通に生活をしていれば弱くなるような筋肉をまとめて鍛えることができます。
台に手を置き、両手でしっかり台を押すことで身体を持ち上げます。
肩こり改善や腰痛改善など様々な効果を得られますが、難易度も強度も高いので注意が必要です。
・ランジ
片足を台に乗せた状態でランジを行います。
普通に立った状態で行うランジ動作は、膝の負荷が上がって股関節の筋肉を上手く鍛えられないことも多いですが、チェアを使うことで股関節周囲の筋肉を使いやすくなります。
特に内ももの筋肉の強化に向いていますので、膝痛のリハビリや太ももの引き締めに効果的です。
・レッグパンプス
立った状態でのバランス制御の能力を高めます。
筋力で止めるのではなく、バランス感覚の向上でコントロールするので、転倒予防からスポーツパフォーマンス向上まで幅広く使えます。
・カーフストレッチ
足首のコントロールを改善します。
特に足首の捻挫のリハビリで効果的で、その他ヒールなどをよく履く人にも効果的です。
ピラティスマシンのチェアの効果
ピラティスマシンのチェアは、エクササイズによって様々な効果をもたらします。
以下に、代表的な効果を紹介します。
・腹筋群(体幹)の強化
チェアを使ったエクササイズは、体幹部分の筋肉を強化する効果があります。
特に、ロールアップやパイクアップなどのエクササイズは、腹筋や前鋸筋などの肩周りの筋肉を効果的に鍛えることができます。
・バランスの改善
チェアの上で行うエクササイズは、バランス感覚を改善する効果があります。
足首のコントロールを向上するエクササイズも可能で、立位バランスの改善に効果的です。
・柔軟性の向上
チェアを使ったエクササイズは、関節の可動域を広げる効果があります。
特にロールアップなどのエクササイズは、背骨の可動域を広げることができます。
背骨の側屈動作、回旋動作の可動域の向上にも効果的です。
・姿勢の改善
ピラティスのチェアを使ったエクササイズは、正しい姿勢を保つための筋力を強化する効果があります。
チェアで行うエクササイズでは、固まった筋肉を緩めるよりは弱っている筋肉を鍛えて姿勢を改善するような効果が高いです。
そういった意味では、やや中上級者向けのエクササイズが多いマシンとも言えます。
ラダーバレルの効果
ピラティスマシンは単独で使うよりも併用することで相乗効果を得られます。
チェアと併用することでより効果的なのがラダーバレルです。
ラダーバレルは背骨を反らせる動きが非常にやりやすく、これはチェアではできない動きです。
逆にチェアでできる腹筋や肩甲骨周囲のトレーニングはラダーバレルでは難しいため、併用することでより効果的なピラティスレッスンとなります。
ピラティスのラダーバレルとは?マシンの使い方と効果とメリット
タワーの効果
ピラティスマシンのタワーは、チェアと比較して難易度の低いエクササイズをサポートしやすいマシンです。
背骨のコントロールや腹筋の強化など、まずはやりたいエクササイズ内容をタワーで行うことができます。
レッスンの流れとしては、タワー→チェアの順に行うことで、より効果的なエクササイズが可能になります。
タワーは単独のマシンではなくリフォーマーと一体化しているマシンがほとんどです。
ピラティスマシンのチェアまとめ
ピラティスマシンのチェアについて紹介しました。
ピラティスのチェアは馴染みの少ないツールだと思いますが、特に立位姿勢の改善や足首の動き、バランスの改善に効果的です。
ピラティスではどうしても立位動作のトレーニングが不足しがちですので、それを補うのに効果的なのがこのチェアです。
ただし難易度も上がりますので、チェアだけで効果を出すというのも特に運動初心者にとっては難しいですのでリフォーマーなどの他のマシンピラティスも併用することで高い効果が期待できます。
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