太ももの前張りは、もも前の筋肉だけではなく、骨盤の傾き、股関節・足首の使い方、もも裏や内ももの筋肉とのバランスが関係していることがあります。
そのため、太ももの前側だけをストレッチしたり、筋トレを増やしたりしても、思ったように変化しないケースがあります。
この記事では、太ももの前張りが起こりやすい原因を整理し、直し方としてピラティス・マシンピラティス、筋トレ、ストレッチで考えたいポイントを解説します。
太ももの前張りの原因とは?

太ももの前張りは、多くの人が抱える問題の1つです。
原因は、基本的には運動不足、筋力不足、筋肉のバランス不良、または脂肪の増加などにあります。
主な太ももの前張りの原因はこちらです。
・姿勢不良
・運動不足
・肥満
・ヒールを履く
・筋肉のアンバランス
姿勢不良と運動不足によって太ももの筋肉のアンバランスが起こりますし、ヒールによっても同様に筋肉のアンバランスが起こります。
様々な原因がありますが、最終的には筋肉のアンバランスもしくは肥満が太ももの前張りの原因となることが多いです。
肥満でなければ筋肉のアンバランスが原因と言っても良いでしょう。
特に多いのが、もも裏の筋肉であるハムストリングスが弱っていて、その結果もも前の筋肉を過剰に使う状態です。
特に女性がもも裏のハムストリングスを鍛えすぎて太くなるのは難しいですが、もも前に関しては太く見えることが多いです。
同様に、内転筋(内ももの筋肉)を鍛えすぎて太く見えるのも難しいですが、ももの外側の筋肉である大腿筋膜張筋を使い過ぎて太ももが太くなるケースも多いです。
太ももの張りの原因になる筋肉のアンバランス
体重が多くはないのに太ももが太くなる主な原因は、筋肉の偏った使い方にある場合が多いです。
太ももの筋肉が大きく分けると4つです。
・太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)
・太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)
・太ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋)
・太ももの内側の筋肉(内転筋)
大まかな分類ですが、この分類で太ももの太くなる原因が整理できます。
太ももが太くなる多くの場合は、この中で太ももの前側の大腿四頭筋と、太ももの外側の大腿筋膜張筋を使い過ぎています。
この2つが張ってくると、太ももは太く見えます。
それと同様に、太ももの内側の内転筋と太ももの裏のハムストリングスの2つが弱化していることも多くあります。
太ももが太く見える場合は、特に内転筋が弱化して内ももがたるんでいることが多いです。
このような筋肉のアンバランス、偏った使い方が主な原因です。
対策としては、弱化している内転筋とハムストリングスのトレーニング、使い過ぎの大腿四頭筋や大腿筋膜張筋のストレッチなどが有効です。
ただし、大腿筋膜張筋のストレッチは難しく、筋膜リリースなども以前は流行りましたが逆効果になる可能性も考えられます。
また、太ももの問題ではありますが、足首や膝に問題があったり、反り腰になっていることで大腿四頭筋と大腿筋膜張筋を過度に使いやすい状態になります。
その為、ただ太もものトレーニングをするだけで改善することは難しく、全体のトレーニングが必要になります。
特に反り腰でお腹が出る+太ももが張るというのはよくあるパターンですので、腹筋のトレーニングなども並行して行う必要があります。
姿勢が悪くて太ももの前張り

姿勢が悪くなる時は様々なパターンがありますが、現代人的な生活をしていると似たような姿勢の崩れ方になります。
股関節周囲、下半身の筋肉ではもも前の筋肉が硬く、もも裏の筋肉が弱くなるというパターンが非常に多いです。
同様に内ももの筋肉が弱く、もも外の筋肉が硬くなるパターンも多いです。
もも外の筋肉である大腿筋膜張筋は真横というよりもやや前側についているので、大腿筋膜張筋の使い過ぎでも太ももの前張りの原因になります。
また、反り腰になると連動してこの大腿筋膜張筋が緊張しますので結果的に太ももの前張りの原因になります。
このような姿勢の崩れに対しては、ピラティスなどのエクササイズが効果的です。
ヒールを履くと太ももの前張りの原因になる

ヒールを履くことで、かかとが上がって重心は前寄りになります。
こうなると、もも前の筋肉で身体を支えることになり、お尻の筋肉やもも裏の筋肉が上手く働きません。
また、重心が崩れるために不安定な立ち方歩き方になるので、余計に筋肉で身体を無理やり支えるようになります。
その結果、ヒールを履けば太ももの前張りの原因になります。
さらに、外反母趾や反り腰などの原因にもなりますので、ヒールは健康的にも美容的にもおすすめできません。
ヒールという名前で呼ばれなくても、厚底やパンプス・ブーツなど、とにかくかかとが上がって歩きにくい靴は全身の身体のバランスを崩します。
ヒールを履き続けながら太ももを細くするのは難しいですので、少なくとも履く頻度は減らした方が太ももを細くしやすいのは間違いありません。
太ももの前張りにピラティスでアプローチする方法

太ももの前張りは、前ももの筋肉だけが原因とは限りません。
骨盤の傾き、股関節の使い方、膝の向き、足首や足裏の使い方、もも裏・お尻・内ももの筋肉とのバランスなどが関係して、前ももに力が入りやすくなっていることがあります。
そのため、前ももをストレッチしたり、マッサージでほぐしたりしても、普段の立ち方や歩き方、運動中の使い方が変わらないと、太ももの前張りが戻りやすい場合があります。
ピラティスでは、前ももだけに頼らず、体幹・股関節・お尻・もも裏・足裏をバランスよく使えるように練習していきます。
特にマシンピラティスでは、負荷を調整しながら動けるため、前ももに力が入りすぎるクセを確認しやすく、太ももの前張りの原因に合わせたエクササイズを行いやすいです。
太ももの前張りを直したい場合は、前ももだけを見るのではなく、身体全体の使い方を直してアプローチすることが大切です。
ピラティスで太ももの前張りを改善するアプローチ例
太ももの張りの原因が、太ももの外側の筋肉と太ももの前側の筋肉を使い過ぎ、太ももの裏側の筋肉と内側の筋肉が弱化しているようなアンバランスにあることが多いと紹介しました。
その改善方法としておすすめなのが、ピラティスです。
ピラティスはストレッチとトレーニングを同時に行うようなエクササイズが多くあります。
また、太ももの筋肉のバランスを改善するだけでは、根本的な解決にはならず反り腰の改善や足首の柔軟性の向上などが必要になることもあります。
ピラティス、特にマシンピラティスであればこのような全体のトレーニングを行うことが可能です。
特におすすめのピラティスマシンはこちらです。
・チェア
チェアのカーフストレッチというエクササイズで、足首のコントロールを改善することができます。
特にヒールをよく履く人や、ヒールを以前よく履いていた人はこの足首のコントロールが悪いです。
また、足首の捻挫をしたことがある人も同様です。
このような足首の問題があって太ももが張っている人には、効果的なエクササイズです。
また、腹筋を鍛えるのにもチェアが効果的です。
パイクアップというエクササイズでは、特に腹筋を重点的に強化することができます。
・ラダーバレル
内ももの筋肉である内転筋は、鍛えるのが難しい筋肉の1つです。
ラダーバレルを使ったホースバックというエクササイズでは、この内転筋を強化することができます。
また、太ももの外側と連動して身体の外側全体が硬い人も多いですが、その場合にはラダーバレルを使った脇腹のストレッチが有効です。
・リフォーマー
リフォーマーを使ったエクササイズでは、もも裏の筋肉であるハムストリングスの強化に必要な立位のエクササイズを難易度を下げて行うことができます。
最終的には、マシンを使わずに立ってスクワットとデッドリフトの2つのエクササイズがきれいにできれば、太ももの張りの改善・予防としては理想です。
しかし、厄介なことに筋肉のアンバランスが解消しないままスクワットやデッドリフトを繰り返すと、既に使い過ぎの大腿筋膜張筋と大腿四頭筋をさらに強化するような使い方になってしまいます。
「ジムに通って筋トレを頑張っているのに全然太ももが細くならない」という場合は、この可能性があります。
その為、いきなり立ってスクワットなどをするのではなく、リフォーマーで難易度を下げて行うことで狙った筋肉を使えるようになります。
リフォーマーで狙った筋肉を使ってスクワットやデッドリフトに近いエクササイズができるようになってから、立ってやるのが効率的なトレーニングの流れです。
太ももの前張り改善におすすめの筋トレ方法

太ももの前張りを解消するために筋トレはおすすめです。
しかし、誤ったやり方で筋トレをするとむしろ太ももの前張りを助長する可能性もあります。
その為、YouTubeなど動画で見て太ももを細くする筋トレをしたところ、むしろ太ももが太くなったという事例は非常に多いです。
それもそのはずで、上手く太ももの筋肉を使えないから太ももが太くなっているという前提条件があります。
その前提条件の中、いきなり筋トレをしても上手くいく方が不思議です。
太ももの前張りを解消する筋トレの前に、ピラティスなどで基礎的な柔軟性・筋力を付けてから筋トレに入るという流れが効果的です。
太ももの前張りにおすすめの筋トレ デッドリフト

太ももの前張りを解消する筋トレとして、おすすめなのはデッドリフトです。
バーベルなどの高重量を扱ってトレーニングをすることが多い種目ですが、自重(重りなし)でも効果的です。
デッドリフトで鍛える筋肉は主にハムストリングス(もも裏)です。
太ももの前張りがある人はほぼ間違いなく弱化していると言ってもいいのがこのハムストリングスです。
ただし、股関節が内旋(いわゆる内股の状態)だとハムストリングスではなくもも外の大腿筋膜張筋を過剰に使うことになります。
そうなると、太ももの前張りを助長しますので注意が必要です。
太ももの前張りにおすすめの筋トレ スクワット

スクワットは、お尻の筋肉を鍛えるのに非常に効果的です。
こちらもデッドリフトと同様に、下手にやれば太ももの前張りを助長します。
本来はお尻の筋肉である大殿筋を中心に使いたいですが、股関節よりも膝関節が中心に動けばもも前の筋肉である大腿四頭筋を過剰に使います。
デッドリフトと同様に大腿筋膜張筋を過剰に使う可能性もあり、どちらにしても太ももが太くなるリスクがあります。
スクワットはお尻を後ろに引くようにという意識でやるとよいと言われますが、股関節の柔軟性が低ければどれだけ意識してもできません。
先に股関節前面の筋肉のストレッチや、腹筋のトレーニングなどをしてからスクワットを行うことで効果的に太ももを細くできます。
太ももの前張りの改善におすすめのストレッチ方法

ストレッチは、太ももの前張りを和らげるためにおすすめです。
特にストレッチをしたい筋肉は、内転筋(内ももの筋肉)です。
内転筋が硬すぎると、股関節は内旋(内股)になります。
この股関節内旋位だと、太ももを太くする筋肉(大腿筋膜張筋)を過剰に使うことになります。
この状態でいくら筋トレをしても逆効果になりますので、その前に内転筋群のストレッチは必須です。
股関節の筋肉は長時間の座り姿勢で硬くなってしまうことが多く、デスクワーカーにとっては常に固まるリスクがあります。
日本人は座っている時間が世界一長いとも言われますので、このような股関節のストレッチは必須と言えるかもしれません。
頑張って筋トレをしているのにむしろどんどん太ももが太くなるという人は、先にストレッチをすることで解消できる可能性があります。
ストレッチで詰まるポイント 外もも
太ももの張りは、筋肉のアンバランスにあることが多いです。
その為、ストレッチは有効な解決方法の1つになるはずです。
ところが、実際にはストレッチのみで太ももの張りを改善するのは難しいことが多いです。
その主な理由が、大腿筋膜張筋にあります。
本来、太ももの張りに対して最も強く抑制させたい、つまりストレッチしたいのが大腿筋膜張筋(太ももの外側の筋肉)です。
ところが、この大腿筋膜張筋は長くて腱部分も長く、位置もややこしいのでストレッチが難しいです。
そうなると、有効なストレッチは太ももの前側の大腿四頭筋や、股関節周囲の筋肉になります。
効果的なストレッチではありますが、これだけで太ももの張りを改善させるのは現実的には難しいと言えます。
ただし、足のむくみの改善には効果的です。
足のむくみで太くなるのは、どちらかと言えば太ももよりもふくらはぎです。
足全体を細くしたい場合は、ストレッチも有効です。
ただし、むくみの改善にはストレッチだけではなく栄養面の改善が必須です。
特に水分不足やたんぱく質不足がある場合は、ストレッチやマッサージ・エステなどをやったところですぐにまた元に戻ります。
女性の場合は、水分もたんぱく質も不足しているケースが多いですので、むくみがひどい場合は先に栄養の改善をおすすめします。
太ももの前張りのまとめ
太ももの前張りは、前ももの筋肉だけが原因ではなく、骨盤の傾き、股関節や膝の使い方、足首・足裏の使い方、もも裏やお尻の筋肉とのバランスなどが関係していることがあります。
そのため、前ももをストレッチしたり、マッサージでほぐしたりするだけでは、一時的によくなっても、また前ももに力が入りやすい状態に戻ってしまうことがあります。
太ももの前張りを直したい場合は、前ももだけを見るのではなく、立ち方・歩き方などの身体の使い方までトータルで見ることが大切です。
ピラティスでは、体幹やお尻、もも裏などの弱化しやすい筋肉を鍛えることができます。
特にマシンピラティスでは、負荷を調整しながら動けるため、前ももに頼りすぎるクセを改善しやすくなります。
太ももの前張りが気になる方は、ストレッチや筋トレだけでなく、ピラティスで身体全体の使い方を改善することがおすすめです。
